群馬県上野村には、毎年6月~10月頃になると鉱泉を飲みにアオバトたちがたくさん集まる谷、通称「アオバトの谷」があります。谷への道は2019年の台風19号の影響で荒れ、また、谷を日々管理をしていたすりばち荘初代当主が逝去された関係で維持が困難な状況に陥っていました。
このまま整備されないままだと、アオバトの貴重な飛来地があるという事実が人々の記憶から消え、開発などの計画でアオバトの谷が破壊されてしまう恐れがあります。また、人が無断で立ち入り飛来地が荒らされる懸念もありました。そこで、貴重なアオバトの飛来地を維持・管理すべく、「アオバトの谷PROJECT」が2021年に発足。その活動の第一歩として、ゲートの設置と道の整備が行われました。
アオバトの谷への道:Before
傷んでしまった道
道は、人の手が加わらないと落葉や落石ですぐに荒れてしまいます。
安全の見直しが必要な道
滑りやすい岩盤を降りる 台風の影響で橋を固定していた岩が浮石になり崩落の危険
台風の影響で設備が壊れ、安全の見直しが必要な場所がありました。
アオバトの谷への道:After
これらの危険な個所を洗い出し、「アオバトの谷PROJECT」は以下のように整備をしました。
アオバトの谷を保護するゲートを設置
ゲートには鍵がかけられている 簡単に乗り越えられないように高い柵を設置
アオバトの谷は私有地です。許可なく立ち入ることは禁じられています。以前はこのようなゲートはなかったのですが、この場所を探し当てて無断で入る人もいました。インターネットの普及により情報が容易に拡散される時代。今後さらにこの場所を訪れる人が増える懸念もあり、アオバトの飛来地を保護するために、入口のゲートを強化することにしました。
整備された道
腐りかけていた木道は鉄板で頑丈に 道は安全に歩ける広さに拡張された
以前は崖側にロープを張り安全帯を使って移動していたこともある道ですが、歩きやすく広げられ、腐りかけていた木道も鉄板で強化されました。
安全に配慮した道
大きな段差には階段を設置 沢の橋も安全な場所にかけなおされた
上り下りに両手を使って行わなければならなかった箇所には階段が設置され、崩れかけていた橋は新しく安全な場所にかけなおされました。
その他にも、斜面には段差をつけて歩きやすくしたり、ルートを見直してより安全な場所を通るように改善しました。
新しく整備されたアオバトの谷へお越しください
こうして整備され歩きやすくなったアオバトの谷への道。「アオバトの谷PROJECT」は、アオバト飛来地をご案内するアオバトガイドツアーを6月~10月頃まで開催しています。完全予約制、宿泊者限定のツアーですが、ご興味ある方は是非ご参加下さい。ツアー中はヘルメットの着用もお願いしております。(無料貸し出しいたします)
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